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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け



『それにしても恋人があんな近くにいるのに社内で堂々とほかの男と仲良くしてると怪しまれても知らないから。

とんだ尻軽女と付き合ってるのね…』


嫌味を言われているけどここで反論することはイメージが悪くなっちゃうからほっておこうと思っているとそれに反論したのは原田さんだった。


『小鳥遊さんに彼がいるのにそんなふたりを邪魔しようなんて思ってない。

尻軽女とかそんな汚い言葉使わない方がいいよ。仮にも君も秘書課でしょ?!』


そうなんだよねー、この人は私とこれから同じ課で働くのに毎日こんなこと言われたりすると気分が滅入る気がしていた。

原田さんが言ってくれてなんかスッキリした。


『秘書課だから何よ。言いたいことは言ってるだけ。

あーあ、これから公私混同されながら近くにいられると仕事に力が入んないわ!

ま、せいぜい社長に可愛がってもらいなさいよ。』


周りにいた社員がザワザワし始める。
早くエレベーターが到着しないかと思っていると藤堂さんはさらに続けた。


『この人コネ入社なんですってー。

社長の恋人で父親は会長なんですー!』


最悪...
と思っているとエレベーターはある階で止まった。



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