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あなたからは逃げられない
第20章 会社での変化



気を取り直して料理に取り掛かる。
今日は橘さんの好みがわからないからとりあえず中華にし他にも色々とアレンジをしてたくさん作っておくことにした。
余れば明日の私ご飯になる予定。

とりあえずやるかと何も考えずに作っている私は時間が経つのを忘れたようにひたすら作っていてある程度作ったところでスマホをみると龍輝さんから会社を出たとLINEが入っていることに気が付いた。


「うそっ!そんな前に来てたの?!」

LINEが届いてもう20分ほど経っている。ということはもうすぐ帰ってくるじゃん!!と慌てる私を嘲笑うかのように玄関から音がする。

私はリビングの扉を開け玄関に向かう。そして勢いよく開いたドアの向こう側の人物に思いっきり飛びついた。


「おかえりなさい、龍輝さん!!」

いつもならただいまとすぐ言ってくれるのに今日は反応がない。どうしたのかと思っていると頭の上から声がした。

『まぁ、熱い抱擁をありがとうね。』


チラッと顔を見るとそれは龍輝さんではなく橘さんの顔が...
そしてその後ろに怖い顔をした龍輝さんが立っていた。

「あ!ごめんなさい!」

『あれ?もうおしまい?龍なんてやめて俺でもいいよ!』



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