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あなたからは逃げられない
第20章 会社での変化

ニコニコしながら冗談を言っている。その後ろで鬼のような顔をした龍輝さんがいるのに。
「お前に葉月は絶対やらねぇ。いいから早く入れ」
『痛いなぁ。蹴らないでよ。葉月ちゃんお邪魔します。』
龍輝さんに促された橘さんは靴を脱ぎリビングへと歩いていく。その後ろ姿を見送りながら龍輝さんからただいまのキスを受け取った。一瞬のキスなはずなのにスルっと舌が唇を割って入ってくる。
見られちゃダメ、お客様の真後ろでと思う背徳感に襲われながら龍輝さんのキスを受け入れる私。
「んっ…ん」
「光星がいるからここまで。それにしても確認してドア開けてからにしろよ。後で光星に抱きついたお仕置きな。」
ボリュームを抑え低い声は何故かエッチなことを期待してしまった。
するとリビングに入った橘さんの大きな声が聞こえてくる。
『うわーーー!すごーい美味しそう!』
は!と我に返り私はリビングに戻る。ダイニングへ並べられた料理を前に目をキラキラさせている橘さんは子供みたいですごく可愛く見えた。
「飲み物用意しますので手洗ってきてください。ビールでいいですか?」
『うん!なんでもいいよ。』
美味しそう!と独り言を言いながら手を洗いに行った橘さん。戻る前にビールを用意することにした。

