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あなたからは逃げられない
第5章 買い物デートへ



「何かあった?」

「女に金払われて情けねぇ...」


お店を出て車へと歩いている時にそう言われた。

「これは昨日の買い物のお金うけとってもらえなかったから。大河原さんに受け取ってもらえなかったの。だからここは私が払いたくて。」

「奢ってもはうのが当たり前だと思わないのか?」

「思わない。そんな風に思ってると思ったの?」


質問に質問で返してやった。
私は割り勘でもいいし奢ってもらったり奢ったりしたい。たとえそれがカフェや缶コーヒーだったとしても。


「そうじゃねぇんだよ。カッコつけたかったのに葉月に払われた俺はカッコ悪すぎんだろ。はぁ、情けねぇ…」

「昨日の買い物のお金出させてくれてたらよかったね。」

「はぁ。」


それから龍輝さんはため息ばかり。
車に乗り街に向かいある家具屋へはいる。


「空いてる部屋葉月の部屋にするから必要なもの選べ。」


そう言われてポカンとしているとどうやら買いたいものは私のものだったみたい。

「私のものはアパートにあるし要らないよ?」

「こっちに泊まる時とか用に買っとけ。」


私の要望は通る訳もなく彼はあれは?これは?と勧めてくる。



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