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あなたからは逃げられない
第5章 買い物デートへ

「ねー、私の物はいらないよ。だって泊まるだけなら今あるもので充分だもん。」
あの家には色々揃っているから新たに買い足すものも思いつかない。それにそんなに長くは泊まらないから必要がない。
「葉月あのマンションに住めよ。」
「...龍輝さんの…マンション?」
「あぁ。お前があそこに居てくれるなら家にも帰りたくなる。」
あんな高級マンションに住めるのは嬉しいけれど高さが...
ってそうじゃない!!
「自分のアパートを出ることは多分出来ない。
出てしまったら親も来た時にビックリして実家に連れ戻されそうだからそれだけは嫌。」
家の住所を知っていれば鍵も渡してあるからたまにフラっとやってくる。
バイトの時に来た時は友達と遊んでるってことにしていた。
それがあのアパートを引きらはってしまうとどこにいるのかと大騒ぎになることは目に見えているから...
実家になんて連れ戻されたら私はもう理央や奈々にも会えなくなってしまう。
そんな言いなりにはなりたくないからもう少し今の生活で頑張りたいと思っている。
「じゃぁ、土日は一緒に居たい。だからバイトもいれないでくれ。」
龍輝さんはそう私に言ってきたのだ。

