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あなたからは逃げられない
第6章 友人への紹介

しばらく話に花が咲き盛り上がっていると杏奈さんがそうだ!と言って瞬さんに厨房に入るように言った。
『ではごゆっくり。
葉月ちゃんピザ美味しいからたくさん食べてってね。』
「…はい。ありがとうございます!」
杏奈さんにお尻を叩かれながら厨房に戻った瞬さん。
嵐のように来て去っていった杏奈さん。
二人がいなくなると隣から大きなため息が聞こえてくる。
「大丈夫?」
「すまねぇな。ビックリしたろ?」
「ううん。いいお友達なんだね。」
龍輝さんは照れくさそうに腐れ縁だ。と言って私とは違う方を向いたが笑っていて楽しそうな顔だった。
みんな同じ高校で瞬さんと杏奈さんは高校時代から付き合っていて瞬さんが大学を卒業して直ぐに結婚。
7歳の双子と5歳の子供がいるらしい。
「あいつらもう子供三人って。俺なんか結婚もしてねぇし。」
「でも結婚って焦ってするものじゃないでしょ?
私もいつになるか分かんないし。」
「お前は俺がいるから心配しなくていい。
それまでにちゃんとするから。」
何をちゃんとするのかよくわからなかったけどなぜか嬉しかった。
そして瞬さんが焼きたてのピザを持ってきてくれた。

