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あなたからは逃げられない
第6章 友人への紹介

教室に足を一歩踏み入れた途端聞こえてきたのは奈々の声だった。
『葉月ー!!!にげるなよー!』
遠くにいたのに勢いよく私の方に来て腕を掴んで離してくれない。
理央も、もう来ていてそこに座らされる私はもう逃げることは出来ない。
『さぁて、どういうことか説明してもいましょうかね。』
鬼の形相の奈々に比べ理央は少し驚いた顔をしながらも笑ってくれていた。
私は相手はあの事故の相手で週末に偶然?!会い告白されてお試しで付き合っていることを話した。
そして週末は彼とずっといた事も。
そして1番は彼が霧島貿易の社長だということを。
『霧島貿易ー!!!!』
「しーー!!!!」
奈々の大きな声に合わせて私はしーっとジェスチャーをまじえて言った。
『霧島貿易ってはーちゃんのお父さんのグループ会社でしょう?』
理央の言葉に私は頷くしかできなかった。
奈々はワナワナと声を出すことを忘れてしまっている。
いや...奈々の場合私が小鳥遊グループの娘だということすら忘れていたんだと推測する。
『お父さんとかは知ってるの?』
理央は落ち着いていて質問をしてくるが知っているはずがない。

