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蝶々と甘い蜜。
第7章 歯車が狂うとき
「福田さん、遅いな……」
先に仕事が終わったため、公園で福田さんを待っていたが、30分待っても1時間待っても携帯に連絡さえなかった。どんどん暗くなってきて、待ち合わせを公園じゃなくてどこか明るい場所にすればよかったと段々後悔してきた。
「……三島さんの時は“遅い”なんて思ったことなかったのに。」
一晩待ったって来ないことなんてたくさんあったはずなのに、福田さんを待っている一時間はものすごく長く感じて、仕事と分かっていても、イライラという感情が少しづつ沸いてくる自分が嫌だった。
「結衣?」
福田さんは私のことは苗字でしか呼ばない。だから、下の名前で呼んでくるのはあの人しかいないのは分かっていた。
「やっぱり結衣だったのか。雰囲気が違うからわからなかった。」
どうしてこの人は普通に話しかけてくるのだろう。私は、どんな顔して話せばいいのか分からないのに。
「三島さん……どうしてここに?」
「仕事がさっき終わって通りかかったら結衣がいて驚いたよ。電話に出てくれないから心配していたんだ。」
先に仕事が終わったため、公園で福田さんを待っていたが、30分待っても1時間待っても携帯に連絡さえなかった。どんどん暗くなってきて、待ち合わせを公園じゃなくてどこか明るい場所にすればよかったと段々後悔してきた。
「……三島さんの時は“遅い”なんて思ったことなかったのに。」
一晩待ったって来ないことなんてたくさんあったはずなのに、福田さんを待っている一時間はものすごく長く感じて、仕事と分かっていても、イライラという感情が少しづつ沸いてくる自分が嫌だった。
「結衣?」
福田さんは私のことは苗字でしか呼ばない。だから、下の名前で呼んでくるのはあの人しかいないのは分かっていた。
「やっぱり結衣だったのか。雰囲気が違うからわからなかった。」
どうしてこの人は普通に話しかけてくるのだろう。私は、どんな顔して話せばいいのか分からないのに。
「三島さん……どうしてここに?」
「仕事がさっき終わって通りかかったら結衣がいて驚いたよ。電話に出てくれないから心配していたんだ。」