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蝶々と甘い蜜。
第2章 契約
「甲斐、彼女を家まで送ってあげてくれ。」


「はい、かしこまりました。」


いつからそばにいたかわからないが
右を向くと甲斐と呼ばれていた男性が頭を下げている。


「今日は来てくれてありがとう。」


薄暗い部屋の中で何をされたってわからないのに
本当に何もされなかった。
三島の頭の中は本当にビジネスことでいっぱいなんだ。


「お車をご用意しております。こちらです。」


甲斐と呼ばれていた男にエスコートされるがまま
部屋を出ようとしたとき


「結衣――」


初めて三島に名前を呼ばれて、ドキッとした。
低い声だけど甘い声――。











「また、会おう。」




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