この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第18章 障害物狂想曲━ インセンシブルメンテ ━
彼女を抱き締めて背中を撫でる。
「珱月・・・君を傷付けた輩は、許さない。
(ミエリア・・・には、困ったものだな。)」
彼女を目の敵にしている人物は、逃げも隠れもする気がない。背後に両親が居ることは、明らかだった。
》 》 *
「これからどうするのですか?」
「先手は、打てるだけ打ったわ。あとは、ジュリアスさまからお越し頂くのを待つだけよ。」
「いらっしゃるでしょうか?」
「もちろんです。来ますわよ。〝初恋〟に浮かれていても〝自分のモノ〟に手を出されるのがお嫌いよ。だからこの宣戦布告を受けて立って下さるわ。
(それが負けの始まりだって・・・気が付かずに。)」
紅茶を一口飲み込みにっこりと執事に笑って答えた。
「そう、ですか。失礼致します。」
「女ってやっぱり怖いねぇ~」