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第18章 　障害物狂想曲━ インセンシブルメンテ ━

　　


「ただいま･･･」


「無事のお帰り嬉しいです。」


　彼女は、ことの起こりを自分が知らないと思っているのだろうか。


「珱月･･･身体は、大丈夫か？」


「はい、ご心配をおかけしました。」


「おいで･･･」


　平静を装っている様にどうしても見えてしまう彼女の姿が痛々しくってベッドに乗り抱き締めた。
　久しぶりの温もりに身体の体温が上がる。


「はあー･･･」


「ふふ、どうしました？」


「珱月だな、と思って。」


「なんですか･･･ソレ？」


「全く厄介だな。（〝恋〟ってこんなに大変だったんだな。）」


　彼女を抱き締め温もりを感じる。


「珱月、大変だったな。傍に居てやれなくてすまない。君に手を掛けた者を許しはしない。」


「はいっ･･･」


　肩が震えだしたのを見てようやく涙を零してくれたと思った。