この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第20章 ソレは、伝説の・・・
少女・〝クロエ〟は、片目を失い片脚も失っていました。
王さまが驚いていると〝民も犠牲になりました。お助け出来ず申し訳ありません。〟と言ったのです。王さまは、少女が身代わりになり国を助けているのではないか・・・と言う思いがこのとき確信に変わったのでした。
〝クロエよ。もうなにもしなくていい。飢饉と疫病を晴らし兵士たちも追い払ってくれた。この国は、大丈夫だ。〟と王さまは、少女に宣言のように言ったのです。
しかし少女は、頷きませんでした。王女が国の兵士と祝福される結婚式を挙げて国が安定し始めると少女は、衰弱していきました。そうして王さまに全てを告げました。
国に災いをもたらしたのは、王妃になれなかった女が土地を呪って聖なる湖で身を投げたからであること。
そして王子たちを呪ったのもその女であること。
そしてその女が真に望んでいたのは、王さまの命であったこと。