この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第22章 マリーゴールドは、静かに・・・
しかし大半が余所に愛人《オモイビト》を作る。そうして幸か不幸か子が生まれてしまう。生まれてしまえば家の子として迎え入れるより他にない。
正妻は、笑顔で〝物判りのいいフリ〟をして受け入れる。それが役目だし騒ぎ立てれば側室に足下を見られる。
それで刃傷《ニンジョウ》沙汰になった貴族も居た。しかしそれでもなにも変わらないのだ。
大切にされる正妻など数えるほども居るかどうか・・・だ。
「さぁ・・・無駄話しは、ここまで致しましょう。」
立ち上がって紅茶を全て口に含んで彼の前に立つ。
「(あなたを、帰したりしません。私がどんな女なのかを、ご存じだったハズでしょうに・・・)んっ。」
「っ、(しまっ・・・・・・)!!」
口に含んだ紅茶を全て彼に飲ませた。咄嗟のことに彼でも抵抗出来ずに飲み込んだ。