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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第36章 愛、故に。
「覚えていないのか?」
「えっと・・・」
頭が痛むが記憶を辿る。
「・・・・・・あっ、私。」
「思い出したか?災難だったな。」
自分が誰に襲われ攫われたのかを思い出した。
「ジュリアス、さんが・・・?」
「当たり前だろう。婚約者を守るものは、当然のことだ。」
「はい・・・」
優しい言葉にホッとする。しかし視界がハッキリしない。
「あの、それで・・・ここは?お屋敷じゃないみたいですけど・・・・・・」
「ああ。追っ手から逃げるのに一旦隠れるのに入った。だいぶ放置されている別荘のようだな。」
「そう、ですか・・・・・・」
「しかし・・・時間もあることだ。抱いても、いいか?」
「へ??」
彼の言葉に少し驚いた。こんな場所で求められるとは、思いもしなかったからだ。