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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第36章 愛、故に。
「っ・・・・・・」
キスを受けているうちに服は、開《ハダ》けられた。
「ッ゛?!!」
彼の手が直接肌に触れた瞬間に全身が総毛立った。
「あ、・・・・・・っ」
「どうした、珱月?」
身体が発する黄色信号に聴覚も比例していく。先ほどまでは、ちゃんと彼の声音に訊こえていたのに今は、全く別物に訊こえる。
「い、や・・・・・・ッ」
唇を放して震える声で呟いた。
「おいおい、どうした急に。」
「放、してッ」
「珱月?」
彼の声ではない。感触も違う。ぼやける視界の所為でハッキリしないが身体が発する警告に頭も心も付いてきた。
「いやっ、放してっ!!」
「ハッ、逃げんなよ・・・〝黒髪の乙女〟。」
「っ?!!」
〝黒髪の乙女〟・・・そう呼ばれた瞬間に男が〝誰か〟、判った。