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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第36章  愛、故に。
  


「今さら、遅い。それに肌を1度は、重ねた仲じゃないか。」


「いやっ、いやあぁっ!!」


 背中を片腕だけで拘束されている。力では、敵わないと判っていても拒絶反応は、身体中を駆け巡っている。


「おいおい、そんなに暴れるな。」


「ひッ!!」


 男の手がスカートの裾から入り脚の付け根を撫でる。その先は、もう・・・・・・


「相変わらず、イイ香りだな。」


「っ、・・・やあぁ。」


 脚の付け根を触られビクッと動きを固まらせたままなのをいいことに男が首筋に顔を付けて匂いを嗅いでくる。
 その行為に嫌悪しか沸かず体温が下がっていく。


「〝黒髪の乙女〟・・・お前が悪いんだ。」


「え・・・・・・?」


「お前さえ現れなかったら・・・ミエリアはっ」


「あなた、は・・・・・・誰、ですか?」


  
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