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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第38章 残酷な仕打ち
「ミエリア・・・無事だったか。。。」
「お義兄さまも・・・。無茶をなさいますわね。」
「お前が無事ならいい。俺のことなど・・・」
「珱月っ!!」
「・・・ジュリ、アスさんっ」
自分の名を呼んでくれる愛おしい人の姿に身体が反応する。
「おっと、待った!」
「っ・・・・・・!」
髪を引っ張られて後ろに倒れた。
「やめろ!」
「ジュリアス、こんな穢れた女を貴族のそれも・・・国王を護る親衛隊長の妻に出来ると思ってるのか?」
「なに?」
「昨日、どうしていたのかを・・・教えてやろうか?」
男が倒れていた私を起こし立たせて耳元で囁いた。知られたくなどない。
「やめて・・・・・・」
「珱月・・・教えてやったらどうなんだ。」
「・・・・・・っ」
悔しくて涙が自然と零れる。