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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第8章  国の仕来り
  


「珱月。どうしたんですか、真っ赤ですけど・・・」


「な、なんでもありませんっ。」


 帰りの車の中で赤面しているのを突いたが頑なに言わない。


「レオノールさまと、なにか・・・ありましたか?」


「な、なにもありまひぇんっ!!?」


「っ、クク・・・・・・
(噛んだ。そんなに必死に〝なにを〟隠してるんだか・・・)」


 可愛らしい抵抗につい笑ってしまった。


「さぁ、着きましたよ。降りましょう。」


「はい・・・」


 心なしか彼女がムスッとしているように見えた。


「笑って悪かった。可愛らしい反応だから、意地悪をしたんだ。許せ。」


 手を取って降りるのを手助けし車を見送ってから声を掛ける。


「さて、と。部屋にでも行って続きを訊こうか・・・珱月。」


「っ?!!」


 耳元で低く囁かれて身体が火照る。


  
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