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不器用な夫
第13章 食事



不器用な僕の拙い恋は始まったばかり…。


「か…要さん…。」

「ちょっとだけね…。」


ハコの背中にキスをしてハコの胸を撫で回す。

リビングのソファーで僕は愛する妻を可愛がる。


「あっ…、そんなに弄ると…。」

「感じちゃう?」

「腫れて…、大変な事になっちゃう。」

「腫れないよ。だって…、ほら…、固くなって小さくなった…。」


コリコリと固くなる乳首だけを責め立てる。

ハコがソファーの背もたれに爪を立てる。


「あーんっ…、要さんのえっち♥」

「ハコだけにね。」

「でも…。」

「でも…?」

「公平さんが…。」


ハコが目を見開き胸を腕で隠す。

僕は全身が凍りつく。

リビングの入り口にはニヤリと笑う公平が居る。


「お邪魔はしませんから…。」


ニヤニヤを続ける公平は僕とハコに背を向けて台所に立つ。

執事とは空気の様な存在である…。

しかし…。

幾ら、公平だとしも…。


「だから…、執事が居る生活は嫌なんだ!」


僕は叫ぶ。

公平は聞こえないフリをして、ハコは夕食作りの為にと公平と台所に並ぶ。


「でも、要さんの好みのお食事を公平さんに教わらないとハコが困ります。」


ハコは執事が居る生活を気にしない。

そのハコが当たり前のように公平に笑顔を向ける。


「御意…。」


公平もハコに笑顔を向ける。

思わず僕はハコを抱き締める。


「僕の妻だからな。」

「御意…。」

「要さんったら…。」


僕はヤキモチ妬きだと実感する。

初めて手に入れた僕の愛する人。

執事の公平なんかに取られたら、それこそ国松家の恥である。


「ハコは要さんだけですよ。」


必ず僕が安心する言葉をくれる妻…。

愛おしい妻にキスをする。


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