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不器用な夫
第13章 食事



公平に見せつける。

僕がハコを愛すると決めた事実を…。

理解した公平は寂しげな目で僕を見るだけだ。

公平に愛はない。

ただハコを泣かせる行為は出来ないと理解をしただけの事だ。


「もうっ!要さんったら、お料理の邪魔になるからお風呂を済ませて来て下さい!」

「だって、ハコ…。」

「ハコは要さんのお食事を作るのに忙しいのです。」


これ以上は可愛い妻を怒らせる訳にはいかない。

諦めて僕だけが風呂に行く。

ハコが僕の為に食事を…。

母にすらして貰えなかった行為に嬉しくて子供のようにはしゃいでしまう。

僕の為に…。

浮かれた気分で風呂を済ませてリビングへ戻ると、そこにはハコだけが僕を待っている。


「公平は?」

「帰りました。明日の朝までのお食事の段取りはして頂きましたから。」


ハコがもう明日の出勤時間までは公平に邪魔される心配はないと僕に告げる。


「ハコも先にお風呂を済ませておいで…。」


ハコの頭にキスを落とす。

優しいだけの夫でありたいと願う。


「すぐに入って来ます…。」


ハコがお風呂へと駆けて行く。

明日からは学校だから無茶は出来ないがハコと2人で仲良くする時間くらいはたっぷりとある。

食事をして…。

………。

何をしよう?

テレビを観る?

いや…、我が家にはテレビがない。

本ばかりを読む僕にテレビを観るという習慣がない。

音楽を…。

聴いた事がない。

ワインでも…。

ハコは未成年だ。

なんて、つまらない男なんだ!?

やはり今夜はハコのおっぱいを…。

やらしいだけの夫になりそうだ。


「要さん?」


ハコの声にドキリとする。

ピンク色の薄いキャミソールに股間の食い込みが見える真っ赤なショートパンツ姿のハコが居る。


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