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不器用な夫
第18章 学生



店側からコーヒーが用意されて女性陣の買い物が済むまで僕と父はのんびりと待つ体制を整える。


「もう…、体調は良いのか?」


父がゆっくりと聞いて来る。


「今日のところは…。」


としか答えようがない。


「そのうちに慣れる。」


それが父の先輩としての言葉だと思うと苦笑いをしてしまう。


「だと助かるのですが…。」


僕の不安を父に漏らす。

なのに父は僕の不安には興味がないらしい。

僕としては父に聞きたい事が山ほどある。

貴方はどうやって乗り越えましたか?

いざとなると、そんな単純な質問が出来なくなる。


「話は変わるが三浦家のご令嬢がお前の学校の学生だと言っていたな。」


父は僕の気持ちにお構い無しに違う話を始める。


「ええ、三浦君は僕が担任を受け持つ学生です。かなり優秀な子ですよ。」


女性としてではなく、教師から見た学生として果歩が大切な存在である事だけを説明する。

事実、果歩が委員長としてクラスをまとめてくれているからこそ僕のクラスに問題が起きない。


「その三浦家の方ではなくお前は緒方家については知ってるか?」


父が僕を試すように聞いて来る。

緒方家とは果歩の母親方の実家だ。

正直な話、緒方と国松は折り合いが悪い…。

緒方家が主として営むのは銀行だからだ。

国松は国家としか取り引きをしない。

緒方は条件さえ合えば万人と取り引きをする。

その緒方は過去に何度となく国松との繋がりを持ち掛けて来た歴史がある。

国松は婚姻以外での他家との繋がりを基本的に拒否する一族だ。

国松の男はその気になればフェロモンを利用し国のトップを操る事が出来る。

この特異体質の持ち主が当主である限り国松は他家の力に頼る事なく繁栄を繰り返す事が出来る。

その緒方家からの影響で果歩は国松についての多少の知識を持っている。


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