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不器用な夫
第21章 会話



ハコを抱き上げて船室に向かう。

船室には簡易であるがベッドがある。

そこにハコを座らせる。


「なんで、わざわざ船に来たの?」


真っ直ぐに僕を見るハコが聞いて来る。


「ハコと本気で子作りをする為…。」


至って真面目に答えた。

ハコには本気だとわかって欲しいかった。

その上で今から僕がハコを抱いても僕が役立たずだと理解をして欲しい。

理解をした上でハコに国松家の呪いを話す。

その為に今日だけは誰にも邪魔をされたくないからとこの船に連れて来た。

携帯も何もかもを陸に置いて…。

ここは僕とハコと美味しい食事だけしか存在しない。


「んふふ…。」


悪戯っ子のようにハコがベッドにうつ伏せになり、自分でブラジャーのホックを外す。


「来て…、要さん…。」


妻が僕をベッドに誘う。

僕も服を脱いでハコの上に重なる。


「綺麗だね…。」


ハコの小さな背中を撫でてみる。

若く、張りがありしなやかな身体。

すっきりとしたウエストの窪み…。

丸みのあるお尻…。

脇の下から腰までのラインを撫でるようにしてハコの身体を確かめる。


「そうかな?」


僕の褒め言葉にハコが照れた笑顔を見せる。

そっとハコの肩にキスをする。


「でも、おっぱいが小さいかな?」

「酷いっ!もう要さんには触らせない。」

「嘘だよ…、ハコのは可愛くて綺麗なおっぱいだから好きだよ。」

「知らない。」

「触らせて…。」


ハコの首筋や耳に何度もキスを繰り返してハコの機嫌を取る。


「いやよ…。」


わざとらしく拗ねたハコが僕から胸を隠すから僕の手は脇のラインにはみ出す小さな乳房を横から撫でるだけになる。


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