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不器用な夫
第24章 融資



公平だけはまだイッてない。

僕とハコだけが肩で息をする。


「要さん…。」


嬉しそうなのに大きな瞳に涙を浮かべるハコが居た。

ズルりと公平が僕から抜ける。


「公平!?」


思わず公平の方へと振り返る。


「御用があればお呼び下さい。」


それだけを言い、ズボンを引き上げた公平が僕のベッドから降りた。

あくまでも執事を貫く公平の背中に向かい


「ありがとう…。」


と声を掛ける。


「全ては国松の為に…。」


僕の方に振り返る公平がフッと笑う。

キザなやつ…。

それが様になる男を羨ましいとか思う。

公平が部屋から出て行き、ハコと2人だけになると緊張する。


「えーっと…。」


ハコにはかなりの屈辱だったかもしれない。

それでも僕の子を本気で欲しいと思うなら、これを乗り越えて貰う必要があると恐る恐るにハコを見る。


「いきなり…、酷いよ。要さん…。」


笑いながらハコが口を尖らせる。


「ごめん…、でも、これしか思い付かなかった。」


ハコの顔を撫でて尖らせた唇にキスをする。


「もう…、仕事は終わったの?」


ハコが不安そうな表情をする。


「ああ…、終わった。」

「ハコには言えないんだよね。」

「生徒の個人情報に関する事だから…。」

「ハコが卒業したら教えてくれるの?」


やはりハコは今にも泣きそうな瞳で僕を見る。

この先はハコが悲しむとしても事実を伝えなければならないと思う。


「ハコが卒業したとしても、やはり生徒の個人情報を漏らす事は出来ない…。」


ハコががっかりした顔をする。

わかってて僕はハコに我慢を更に強要する事になる。


「それにね…。」


そう言いかけた瞬間、ハコの大きな瞳から一滴の涙が零れて頬をつたう。


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