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不器用な夫
第25章 避妊



「ごめんっ…。次からはコンドームを使うようにするからね。」

「また…、公平さんと3人でするって事?」

「そりゃ、出来れば僕はハコの中でイキたいと思ってる。」

「だったら…、避妊なんかしなくていいもん。」


ハコが僕にしがみつく。

甘えるように僕の胸元に顔を擦り寄せて来るだけで僕はハコにドキドキとする。

まるで初恋の女の子のようにハコを見てしまう。


「ハコ…。」


そっとハコの首筋に手を這わせればハコがピクリと身体を揺らす。


「要さん…。」


潤んだ瞳で僕を見上げるハコに吸い寄せられるように顔を近付けてキスをする。


「愛してる…。」


そう言ってもハコは不安そうに僕を見る。


「その言葉を信じたい…。」


ハコが呟く。


「信じてはくれないの?」

「信じたいよ…、でも要さんはハコだけじゃ勃たないしイッてくれないもん。なのに公平さんが一緒だとすぐに勃ってイッちゃうのを見ちゃったら、さすがに女としては自信失くすよ。」


ハコさんの仰る通りです。

事実だから否定が出来ずに凹んで来る。


「本当にハコだけ?」

「ハコとこうなるまでは僕は童貞だって言わなかったかな?」

「ハコだって処女だったもん。でも、そんなので愛とか不確かなものは見えないじゃん?」

「そりゃ、そうですけど…。」

「まして、男の人なんか童貞とか言っても見ただけじゃ全然わかんないし…。」

「………。」

「好き勝手におっぱい弄って人を感じさせるだけ感じさせといて中途半端でお預けするとか、要さんってかなりのSな気がする。」


女子高生パワーに負けてしまう。

ポンポンとハコの口から飛び出す僕への不満に耐えられずに逃げたいとか考える。


「聞いてるの?要さん!」

「はい、聞いてます。」


駄目な夫は妻の前で正座して大人しく妻の不満を聞いてやる。


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