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不器用な夫
第4章 実家
父とハコの関係はなんとなく理解をした。
「ならハコは…、国松家の事を父さんから色々と聞いてるの?」
僕は確信に触れる。
願わくば父が全てを話してる事を期待する。
ハコは再び不思議そうに僕を見る。
「国松家の事?この婚姻には嫡子の出産が絶対条件という事だけはお聞きしましたが…。」
その答えに僕は少しがっかりする。
肝心な部分を父はハコに伏せたのだと。
「要さん?」
「いや…、大丈夫だよ。」
「お義父さまは女性に対して要さんが奥手だからと心配ばかりされてました。だから…、ハコは…。」
ハコが赤い顔をして俯いた。
だからハコは嫡子作りに必死である。
そんなハコに僕は意地悪な気分になる。
「国松家との婚姻の練習って…、ハコは一体何を練習したの?」
俯いたハコの顎を指先で持ち上げる。
顔を上げたハコが僕から視線だけを逸らす。
「だから…、そういう動画とか…、男の人が喜びそうな本を参考にして…。」
参考にした結果が真っ白で透け透けのベビードールや裸にエプロンというハコの出来上がりらしい。
「ハコは随分とえっちな女の子だ。」
「違うもん。」
顔を背けようとするハコの顔を僕は指先で固定する。
もう片方の手はずっとハコの滑らかなお尻を撫でたままだ。
ハコの息使いがゆっくりと変わって来る。
「要さん…。」
「そういう資料を参考にしてハコは変な気分になったりはしなかった?」
「それは…。」
ハコが切ない顔をする。
「要さんの為だから…。」
唇をハコが震わせる。
「僕の為に白鳥さんで練習したの?」
僕の言葉にハコが目を見開いた。
「それだけはありません!ハコは要さんの事だけしか考えた事がありませんから!」
怒りに似た反応をハコが僕に示す。