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不器用な夫
第7章 紳士



その翌日の僕は微熱を出し学校を休む事になる。


「坊っちゃま…。」


公平は僕が食べた朝食の片付けをしながら恨めしく睨んで来る。

僕はまだベッドに入ったままだ。

今朝は自分の部屋に朝食を運ばせた。

公平が言いたい事はわかる。

自分が卒業した途端に僕が熱を出すほど学校生活が辛いのかと僕に過保護を見せている。

この頃から公平は僕とは対等な友人ではなく僕に従える執事の姿勢に変わってた。

僕のフェロモンを一番感じて来た公平だから、僕の命令には絶対服従の態度を示す。


「ちょっと疲れが出ただけだ。だから今日は僕を1人にしてくれよ…。」

「坊っちゃま…。」


公平が切ない目で僕を見る。

まだ布団に入ったままベッドに座る僕の隣に来て寄り添うように公平が座る。


「呼べば直ぐに駆け付けます。常に坊っちゃまのお側におりますから…。」


公平が僕の髪を撫でて伸びた髪を耳を後ろへと掛けて来る。

僕は興奮などしてない。

だが公平は僕のフェロモンを求めて僕をその気にさせようとする。

公平はほとんど無意識だ。

あまりにも公平は僕のフェロモンに晒され過ぎただけであり、公平自身が僕を愛してる訳じゃない。

あの甘味な快楽の虜になった男の悲しい性。

僕は僕の良き友であった公平をそんな形で不幸にしたのだと思うと自分を呪いたくなる。


「坊っちゃま…。」

「1人にしてくれ…。」


無情な命令を公平に下す。


「失礼…、致します。」


公平が部屋から出て行くとやっと気が休まる。

いっその事、この屋敷に引き篭もれば誰も傷付ける事など無くなるのではと考える。

それは国松家の滅びを意味し、もっと最悪の状況になるのだと歴史が告げる。


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