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チカちゃん先生のご褒美
第9章 チカ先生の卒業

「……ん、っ……」

 首筋にキスされて、舌を這わされて。
 震えた体が少しずつ、むずむずと落ち着かなくなってくる。

 ずっと、優しく柔らかく、快感の的を微妙に外した場所ばかり、触れられて。
 苦しいくらい、もどかしくなる。

「……ね……」
「うん?」

 太郎さんには、こうしてくれたら気持ち良いってねだった事なんか、ほとんど無い。
 けど、内川くんは、好きな人じゃない。これから何度もする訳でもない。今夜限りなんだし、軽蔑されたって嫌われたって構わないんだから、なんだって言える。

「もっと、触って」
「別のとこ?」
「ううん。もっと、強くっ……あっ……うん、そうっ……あぁんっ……」

 きゅうっとつねられて、声が出てしまう。

「ふーん。……もっと?」

 急に胸を強く掴まれて、摘ままれて捏ねられる。
 胸の先が、お腹の奥に繋がってるみたいに、重く疼くような、快感が走る。

「鈴木に、いつもこんな風に触られてんだ?」
「っ……やだっ……言わないで」

 太郎さんじゃない人と抱き合ってる時に、太郎さんの事なんて、思い出したくない。
 なのに内川くんに言われたとたん、ぞくっと背中に何かが走った。

「痛くすんのって、鈴木の趣味?」
「ちがっ……」

 太郎さんなんて、関係ない。
 どんな風にしたら感じるか、場所も強さも触り方も、全部を教えてくれた人でも、今、ここには居ないんだから。

「じゃあ、チカちゃんが痛くされんのが好きなの?」
「すきっ……すきなのっ、気持ちいいっ……」

 いやらしい声が、止められない。
 息が、荒くなる。
 私、こんなに感じるんだ……太郎さんじゃ、なくっても。

「……痛いのが気持ちいいなんて言って良いの?先生なのに」
「そんなのっ、関係なっ……あぁんっ!」

 下着の上から、乳首を軽く噛まれた。
 そうやって齧られたまま、口に含まれてブラごと強くじゅぅっと吸われる。

「あっ……あん!ぁっ、いっ……」

 擦れるのと吸われるのとを一緒にされて、声が出るのが止められない。

 口から離された方の胸が、冷たくなって、じんじんしてる。
 まだ触られてもいないのに、恥ずかしいくらい溢れて濡れてる。

「こっちも、触る?」

 切なくて脚を擦り合わせてたら、手で太腿を撫でられた。

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