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チカちゃん先生のご褒美
第9章 チカ先生の卒業
「いや……そういう意味に、なるのかな……」
「回りくどいなあ。あんなもの聞かせたって事は、最初からそのつもりだったんでしょ?」
「……そう取られても、仕方ないけど」
内川くんは苦笑しながら、私との間を少し詰めて来た。
体は触らないけど、服の袖同士は、触れるくらいに。
「一応言い訳すると、チカちゃんが幸せそうだったら、あんなもん聞かせたりこんな話したり、しなかったと思うよ。そこらへんは野際とは違うし」
「……もう良いよ」
なんだかおかしくなって、笑えて来た。聞かせなくても、私的に利用してた癖に。
「バカだねー、内川くん」
内川くんも、野際くんも、太郎さんもバカだ。
そして、またこんなことしようとしてる私も、大バカだ。
「どうして?」
「わざわざこんなおばさんとしなくても……相手はいくらでも居るでしょ?」
「先生は、おばさんじゃない。それに、相手なんて居ないし」
「お気遣いありがとう」
私から距離を詰めて、腕にそっと手で触れる。
そして、軽くキスをした。
「……しよっか。ご褒美の続き。」
「キスは禁止じゃなかったっけ?」
「あの時と今は、違うでしょ」
鼻先をくっつけて、内川くんに言う。
なんだか不服そうなのが、おかしい。
内川くんは今はもう生徒じゃないし、私はもう処女じゃない。太郎さんを丸ごと信じて素直に何でも言うことを聞けてた私も、もう、居なくなってしまった。
あの頃とは、違う。
「……だから別に、あの時と同じじゃなくても良……ん」
キスされて、服の中に手が入って来る。ソファの背もたれに体ごと押し付けられて、下着の上から胸を触られた。
仄かに、お酒の匂いと味がする。
ほんとに大人になったんだね、ってぼんやり思う……けど。
触って来る手は、あの頃みたいにどこかに遠慮が感じられて、なんとなく、たどたどしい。
「ふ……ぁ」
「気持ちいい?」
そう言いながら、さわさわと柔らかく全体に触れる。それだけなのに、だんだん先が固くなって来る。
優しく触られてるのが、もどかしい。尖ったところを時々指が掠めてるから、気が付いてない筈は無いのに。
「んっ……うん、気持ちいいっ……」
「先生、可愛い……相変わらず、こんなとこまで真っ赤にななるんだ」
「は……」
首筋を指でなぞられて、キスされて。
体中が、ぞくっと震えた。