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第6章 お口の快感

ああっ、違う人間になってしまいそう・・・。

それなのにまたＡさんのお口が離れてしまって、いっぺんに気持ちが寂しくなってしまう。

（止めないでください）と。

そんな目隠しをされた私の顔をＡさんは両手でクイッと上に向けると、「どうだった？」とまた近くで聞いてきた。

私もまた曖昧に微笑み、わからないといった風に小首を傾げて魅せるだけで、恥かしくてとても「よかったです」とは口に出せなかった。

するとＡさんが「僕は気持ち良くてよかったよ」と言ってくれて、胸がハッ！とした。

例えお世辞にでも、こんな私が人を気持ちよくしていたと言ってくれたのが嬉しい。