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Aさん ~私を淫らにする人~
第8章 お部屋を物色されて
この思いがけないAさんの行動に私は戸惑い、消え入りそうな声で「おはようございます」と答えた。

電車がホームから走り出す。

Aさんはお天気のことや他愛の無い世間話を始めた。

私はただ相槌を打ち、ほとんどをAさんが喋って、いよいよAさんの降りる駅が近づいてくると「渡したいものがあるから、手をいいかな」と言って来たので、言われたように私はバッグを持っている片方の手を持ち手から離して何かしらの物を受け取れるようにした。

すると、上着のポケットの中をゴソゴソとしてから手の中で何かを握り締めてだすと、それを私の手の中に渡してきた。

そしてそれまでは朗らかに話していたAさんの表情が急に謎めいたものに変わり、私の耳元で「ほら、ちゃんと握って。じゃないと他の人に見られちゃうよ。メグちゃんの大事なパンティ」と小声で言ってきた。
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