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Aさん ~私を淫らにする人~
第3章 失恋の夜は玩具で
年は断然私の方が若い。

でも脚は、残念だけど私よりずっと綺麗だ。

紺色のスカートから見えるベージュのストッキングを穿いた膝下がスラリと伸びていて、丸い豚足系の私とは随分と違っているのが悲しかった。

だから少し見えている自分の脚が凄い恥ずかしくて、Aさんに見られないように願った。

そんな心情で乗っている中、必要以上にAさんの声と女の人の声が耳に届いてくる。楽しそう・・・。

Aさんの言った冗談に女の人が「イヤだァ」と言ってAさんの腕を触ったのを見てしまうと、とても腹がたった。

もう駄目だ、耐え切れないと場所を移ることを決めた時に電車は次の駅に着いて、ドドーッと人の洪水が入ってきた。
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