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第3章 失恋の夜は玩具で

家に帰ってもずっとその悲しい気持ちを引きずったままで、例えご飯を食べていても、お風呂に入ってもその気持ちが晴れることはなかった。

それはアダルト・ビデオを見ても同じで、エッチ・シーンに集中できないのはおろか、大好きな恋愛場面でさえ（こんなの私にはありえないだわ）と嫌悪感を覚えて、見ていることができなかった。

それでこんな日はもう寝るしかないと、電気を消してベッドの中に潜り込んだ。

真っ暗で物音一つしない部屋の中、布団を鼻の下まで深めに被っ
横になっていると、シーンと静けさの静寂の音が耳の奥に響いてきて、目を閉じてもそれを続けることが出来なかった。

そんな頭の中では、あらぬ想像が湧いてくる。

Ａさん・・・。

今、Ａさんは何しているのと、それが気になってしょうがない。