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第14章 石井さんと

それから青菜のサラダが出てきて、この頃でもう早くも石井さんの口からは日中に会ったＡさん達のことが触れられて、聞くタイミングを計っていた私の悩みは早くも解消されてホッとした。

それでも変な相槌を打って、Ａさんとのことを勘ぐられないようにしなきゃと自分のする反応に注意しながら石井さんの話を聞いていた。

あの女性の名前は木本春恵さんと言って、ＮＳ商事と言う会社の課長さんをしているとのことで、Ａさんはその上司となる事業部長をしているとのことだった。

そもそもの始まりは、石井さんが得意先に中国からの部品購入に関しての相談したらこのＮＳ商事を紹介してもらって、石井さんから電話をしたのが始まりとのことだった。

それを聞いて私はまたホッとする。

Ａさんから仕掛けてきたんじゃなかったんだと。

それにしても偶然とはこうも恐ろしく不思議なものだろうかと感じた。