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Aさん ~私を淫らにする人~
第15章 やっぱりAさんがいい
会話は男の人がメインでお仕事のことが中心で進められる。

木島さんはこの案件に絡んでいるから話に加われるけれど、私は全くの蚊帳の外。

でも、つまらない顔もできないからとにかく聞き役に徹して頷き、そして出てくるお料理の食べるペースを皆さんに合わせるとだけを心掛けていた。

その間中、Aさんは全然私の事を見てくれない。

それは石井さんも同じで、木島さんだけが時折私に気配りをしてくれたけれど、返ってそれが迷惑に思えた。

そんなお仕事の話も一段落がつくと、次にはお互いの会社の一寸した笑い話やそれぞれ個人に関してのことが話題にされるようになり、この段になって私にも石井さんから話が振られるようになった。

そして、誰もが食べることよりもアルコールを口にすることが多くなり、必然的に皆が饒舌になった。
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