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Aさん ~私を淫らにする人~
第15章 やっぱりAさんがいい
向こうにその姿を見ただけで緊張が走り、再び隣に座った時にはもう本当にドッキドキだった。

また二人に見られないところでAさんの手が伸びてきて、硬い物の先で太腿を突っつかれた。

見なくてもそれがAさんのお部屋の鍵だと分かり、私も二人に感ずかれないように注意してそれをサッと受け取り手のひらの中に隠した。

初めて男の人のお部屋の鍵を受け取った感動。

本当はもっとちゃんとロマンティックに渡して欲しかった。

でも、今はそんな余韻も不満も言っている場合ではなかった。

いつまでも手に握っているわけにもいかないから、何気を装って大切なその鍵をバッグの中にしまいこんだ。
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