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Aさん ~私を淫らにする人~
第4章 私はメグちゃん
でも、その振り返っていった横顔と後ろ姿はやっぱりAさんで、なぜだかとても嬉しくなった。

そのAさんが、降りる人達の固まりの中で見えなくなってしまわないように、私も急いで電車から降りた。

見失わないよう、でも気付かれないようにしてAさんの後をついていくけれど、そんな私をあざ笑い邪魔をするかの様に何人もの人達が私たちの間に入ってきてしまう。

背の小さな私はその度ごとにAさんの後姿を見失い、そして早歩きをして前に進んではまたAさんの姿を見つけ出すことを繰り返した。

途中で私が帰る方向とは違う方へAさんが行くことあって足が止まりかけたけれど、どっちに行こうかと気持ちで決断する前に足が勝手にAさんの後について歩き出していた。

そしてAさんが改札を抜けていくのを私も小走りになって、見失ってしまわないように続いて改札から出て行った。
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