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Aさん ~私を淫らにする人~
第4章 私はメグちゃん
私が「いいですよ」と言うと、Aさんはボールペンを上着から取り出して、そしてお店のナプキンとそれを私の前に差し出した。

それで私は、まだ震える手で自分の携帯を見ながらアドレスを書いて渡した。

「ありがとう」とそれを受け取るAさん。

「私にもAさんのアドレスを教えてください」とは言えずに、お勘定を払い終えたAさんに「ご馳走さまです。ありがとうございます」と言ってお店を出てから駅までは一緒に行って、そこで別れて別々の路線のホームへ向かった。

ホームで電車を待っている間もまだ心のトキメキは続いていた。

そして前に見た、Aさんと一緒にいた女性のことは(きっとAさんと同じ会社の人で、ただあのあと一緒に飲みに行っただけ)と結論付けた。
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