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奴隷オークション
第25章 その後その2
「あぁーっ。」昌子の頭は穴に貯められた水の中に沈む。
そして上に上げられて激しく咳き込む昌子。
「話す気になったか。」
「なっ何もありません。」今目の前にいる男にあの優しいご主人様を売る訳にはいかない。
昌子は死を覚悟していた。
「そうか。」また下に下げられる昌子。
今度は頭だけじゃなく上半身が水に沈む。
主は穴を覗き込む。
もがく昌子がブクブク泡を吐き出してるのが見える。
「おー。苦しそうだ。」と笑う。
そしてまた上に引き上げる。
「うぐっ。」激しく咳き込む昌子。
「苦しそうだな。」
「もっもう勘弁して下さい。」弱々しい声で昌子が言う。
逆さに吊られて頭に血が溜まり朦朧としているようだ。
「だから話せばすぐ楽になるぞ。」
「なっ何もありません。」
「そうか。」また下に下がる昌子。
水に沈められ薄らいでいく意識。
昌子は自分はここで死ぬんだと思いながら意識を失った。

「うっ。」肩に激痛を感じて昌子は目を覚ました。
生きていた。
昌子はその事実に安堵した。
「おっ目を覚ましたな。目覚めなければ苦痛は感じないのにな。」
両肩が痛い。
やがて意識がハッキリしてくると自分の置かれている状況に気付く。
昌子は台の上にいた。
両手は後ろに真っ直ぐ伸ばされ手の甲を上にして拘束されていた。
その為肩に激痛を感じていたのだ。
足は大きく開かされて膝も伸びきった状態で拘束されていた。
主は首に縄をかけると後ろに引っ張った。
「あぅ。くっ苦しい。」呻く昌子。
「それじゃもう1度聞くが、何があった話せ。」
「なっ何もありません。」
「そうか。」主は昌子の顔を覆う様に濡れた薄い布を被せた。
濡れた布は昌子の顔にピッタリ張り付いた。
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