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第1章 黒い暴行

３

時は、７月１日の午後１時半頃のことであった…

この日、はるえが家に大事なお客さまを呼んでいました。

そんな中で了一郎が外出しようとしていたので、なぎさが玄関に行きまして了一郎を止めました。

｢待って…｣
｢なんぞぉ…なんでオレを止めるのだ!!｣
｢了一郎さん、これからどこへ行こうとしているのよ…｣
｢どこだってえかろが（いいだろ）!!｣
｢待ってよ…｣
｢はぐいたらしい女だな!!なんでオレを止めるのだ!!オレを止めてどうしようとしているのだ!!｣
｢今、おばさまに大事なお客さまが来ているのよ…｣
｢大事なお客さま…大事なお客さまって誰ぞ!!｣
｢だから、了一郎さんが新生活を始めるために必要な…｣
｢新生活…新生活ってなんのことをいよんのだ!!（言っているのだ）｣
｢了一郎さんが新生活を始めたいと言うから…｣
｢やかましい!!新生活を始めたいなんて想ってなんかいない!!｣
｢どうしてそんなに怒るのよ…了一郎さん…｣
｢オドレが勝手に物事を進めたから怒っているのだ!!｣
｢勝手に物事を進めてしまったことについてはあやまるわよ…｣
｢ふざけるなよ!!新生活新生活新生活新生活新生活新生活新生活新生活…40過ぎの未婚の男がどうやって新生活を始めるのだ!!｣
｢だから、了一郎さんが新生活を始めるためには大事なお客さまの力を借りないと始めることができないのよ…おばさまが居間で待っているから早く行ってよ!!｣

了一郎は、なぎさから命令口調で言われたと思い込んで腹を立ててしまいましたので、ワーッとなりまして居間へかけ込んで行きました。

ところ変わりまして居間にて…

居間では、はるえと大事なお客さまであります男性がいまして楽しくおしゃべりをしていました。

はるえが呼んだ大事なお客さまは、福祉関係の人だったと想いますが…

｢了一郎…きょうはね…了一郎の新生活のことでカサオカさんをお呼びしたのよ。｣
｢（おだやかな声で）初めまして…｣

了一郎は、ワーッとなりましてはるえが呼んだ大事なお客さまの男性の左目をグーで殴って失明させてしまいました。