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ガーネット弐番館
第9章 現実と理想と
知ってたの??

「初めて会った時、同じニオイがする気がした」

確かあの時のコンパでは、文乃に言われて日本酒を封印し、皆と同じように可愛いカクテルを飲んだ。
そして、皆と同じような高いテンションを保ってもいた。
あの少し無理をしてたカンジを見られてたのか。

睦美も言われ続けていたから。
「思ってたのと違う」と。

「私ね、こう見えて...、結構その、セックスが好きみたいなの」

「うん。知ってる」

意を決して発した言葉が、いとも簡単にするりと受け流された。

知ってるか。そうだよね。

あんなに昨日とか激しく求めちゃって、知らないハズない。

恥ずかし。

でも、初めて会う人とかからは、大人しそうとか、クールそうとか思われることが多く。

睦美としては、付き合うとデートの度にシたいぐらいなのだが、相手はそうでない事が多かった。

また行為自体もアッサリした人がほとんどで、睦美には物足りなくて。

探っているうちに、「もっと大人しいと思ってた」「俺には無理」とフラれてしまう。


だから、数年前、文乃と相談して。
セックス主体の関係は辞めよう!と誓ったのだ。

互いのことをよく知って、確固たる関係性を築いて。
それから体の関係を持つ。
そうなれば、ドン引きされることも。
セカンド扱いされることも、きっとなくなる。

ここ数年は、それを心がけた。
そうなってくると、どこで関係を進めればいいか分からなくなって。

1年ほど前の航平と出会った時は、惹かれるものがあったものの、うやむやっとなってしまった。

まさか、そこから勘違いが始まって。

またカラダから始まったみたいに思ってたけど。

きっとそうじゃない。

航平の重いぐらいの思いやりが、肌を合わせる度に睦美にはひしひしと感じられて。

毎回、これでもかと言うぐらい気持ちが良くて。

特に昨日今日で、気持ちを確かめ合えて、最後まで残っていた遠慮が無くなったと思う。

本当にありえない程幸せ。


「くっそ」

航平がイキナリ小さく呟いた。

「え、何?大丈夫?」

「...アパートが遠い」

高速道路を走っているが、まだアパートまでの道のりを半分ちょっとしか来てない。
あと1時間はかかるだろう。

「疲れた?運転代わろうか?」

「今日も、覚悟しといて」



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