この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ガーネット弐番館
第9章 現実と理想と
いやいやいやいや。

「確かにイケメンだなと思ったけど、ハートになんかなってないよ」

そりゃ、斎藤さんのイケメン具合には驚いたよ。

でも別に、びっくりするほど整った顔だなぁと思っただけで。
羨ましいとか、どうこうなろうとか、そんな気持ちは全く無い。
あのラブラブっぷりが凄くて、そういう意味では羨ましかったけども。

そのケーキ店のほうの原さんがどんなにイケメンでも、そちらもご夫婦なワケでしょ。
関係ないと思うんだけど。

でも、航平は気になるらしい。
まだムスッとしている。

今日、ホテルから出る頃から結構長い間機嫌が悪かったのも、斎藤さんに見惚れる睦美が気に入らなかったから??

意外と、...ヤキモチ焼き?

あまり変わらないその表情の下を知りたくて、じっと見つめてしまう。

航平はコーヒーを飲み終えたのか、車を走らせ出した。

「...よく言われる。思ってたのと違うって」

「え?」

顔にあまり出ないからか、冷めてるとか、クールだとか。
感情が無い人間かのように、よく思われる。

本当の航平は、ヤキモチ焼きだし。
2人で過ごす時は、なるべく一緒に居たいし。
眠る時も一緒がいい。

「...ほんとに?」

冗談...では無さそうな感じだ。
本当にそんな風には思えない。

だって、1年ちょっと前の出会った頃は結構ドライだったし。
連絡も途絶えたし。
その後1年放ったらかしだったのに!

「あの時は、ちょっと無理してた」

睦美と出会う前、何人かに「重い」「思ってたのと違う」とフラれていたのだ。

「重い!?」

思ってもいなかった言葉に驚いてしまう。

「うん。今思うと、結構束縛してた」

束縛...。

仕事で会えない時間が多ければ多いだけ、つい不安になってしまうらしい。

「だから、今回は絶対気をつけて、と思ってたら」

いつの間にかブロックされていた。

って、まだブロックのことを気にしてる。
それだけショックだったということだろう。

「な、重いだろ」

はは、と乾いた笑いをして、自分のことを笑っているようだ。


必死に打ち明けてくれる航平に、じんときた。

睦美も、思い切って打ち明ける。

「私も、よく言われるよ。思ってたのと違うって」

睦美もその外見から、クールとか、大人しいとか思われがちだ。

「うん、知ってる」

「え、知ってた??」
/154ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ