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ガーネット弐番館
第13章 花の名前
元はと言えば、航平が言い出したルールで。

5千円以上1万円以下の買い物は、事後でもいいので申告制。

1万円以上の買い物は協議の上、相手の合意を得てからのちに購入。

というルールがある。

どちらかが購入に反対した場合は、説得せねばならない。


睦美の首筋をくすぐるように、航平が不貞腐れて唇を這わせる。

「さっきまで、この部屋に鏡があってもいいかもって納得しかかってたのに」

「そうだけど...」

そんな目的の為なら、ちょっと必要ないと思う。

今でも時々、洗面所でする時もあるし。

最近はお風呂の中でもー。

って、そんな事が言いたいんじゃなくて。

「もう、寝よ?この続きは明日、ね」

背後から航平が首に唇を近付けたり、腕を撫でたりしてるけど、極力反応をしないように務めてみる。

航平の指がゆっくり進んで、睦美の胸に届く。

「っ、ちょっと...」

睦美も追いかけて引き離そうとしてみるも、全然退けない。

「...寝よ、ってば」

「ん。寝るよ。こうやって寝る」

確かにたどり着いてからは蠢いているわけではなく、航平の手の中にすっぽり片胸が収まってしまっている。

少し振り向いて航平をうかがうも、ぴたっと動きを止めて目をつむっている。

しかし、こんな胸に手があって、首に唇が触れた状態では、睦美が眠れない。

「...分かったから。そっち向くから」

背中を向けて眠ろうとすると、いつもこうやって何かしら仕掛けてくる。

睦美はしぶしぶ体を航平の方へ向き直る。

体はさっきより離れるものの、足先が擦るように絡まっていつものポジションで落ち着く。

すっかり目が慣れて、カーテンからこぼれる月明かりの中、航平の微かに嬉しそうな顔が見える。

「ん?」

いつもの顔をしてる。

ほんと憎たらしいんだけど、それ以上に愛おしい。

睦美から手を伸ばし、航平に軽く触れるキスをする。

少し驚いた顔をしてから、ふっと笑ってる。

航平が笑うと睦美も笑ってしまう。

「おやすみ」

「ん。また明日」

2人、ゆっくりと目を閉じた。



この後の菫恋の泣き声で目を覚ますまで、穏やかな眠りについた。






[完]
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