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ガーネット弐番館
第11章 令和婚
婚姻届を、令和になった瞬間に出そう!

と、最寄りの役所までやってきた。

この日は夜間受付ではなく、通常窓口で24時間体制で受け付けてくれるとのこと。

元号が変わる少し前に着いたのに、同じように令和婚を狙う人達でロビーは結構混雑していた。

都会ならともかく、こんな田舎でもこんなに令和の瞬間に結婚しようという人いるのね。

役所の人も大変そう。
待っている人とほぼ同人数の役所の人が待ち構えている。

整理番号を貰い、ロビーに簡易的に用意されたパイプ椅子に座って順番を待つ。

ロビーの隅っこで、テレビがついていて。
令和の瞬間を報道するようだ。

たまにヒソヒソ話しをする人たちもいるものの、なんだか静まり返って変な感じだ。

駆け込みの平成婚の人たちも、令和婚に比べて少ないもののいて、手続きしている。

少し不服そうな航平が隣に座った。

元号が変わった瞬間に出そう。と、言い出したのは睦美で。
航平は、5月1日に出しさえすれば何時であろうと。と考えていたのだ。

大型連休中の睦美と違って、オープンしたての仕事終わりに連れ出すのは気が引けたのだが、だからといって1人では来たくなかった。

なんとか航平にお願いして、この時間一緒に来た。

「ごめんね。疲れてるよね」

「ん」

令和になるまで、10分ほど待って。
それから、睦美たちの順番になるまで15分ほど待った。

窓口の人も、こんな夜中に大変なのだろうけども、とっても事務的で。
待ちくたびれた割にあっさり受理されて、特に感慨もなく終わってしまった。

役所の特別サービスとかで、写真を撮ってくれたり。
地域の特産品を貰ったり。

アパートに帰って来たら、余裕で1時を過ぎていた。

「なんか、実感無いね」

「うん」

披露宴が終わったら実感が湧くのかもしれない。

よっぽど疲れているのか、航平が言葉数少なくシャワーを浴びて寝てしまった。

睦美も急いでシャワーを浴びて布団に入った。

今思えば、深夜に出さなくてもよかったかも。
航平に悪いことしちゃったな。

でも、明日というかもう今日だけど、朝から忙しくなるし。
二人揃って手続き出来そうな時間が、結局あの時間しか無さそうなのだ。

とりあえず、少しでも寝ないと。

睦美は、布団の中で固く目を閉じた。
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