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ガーネット弐番館
第12章 Bridal night
「はい。これがラスト、かな?」

斎藤マネージャーと、カフェのパティシエである原が、車から荷物を運ぶのを手伝ってくれている。

運転代行業者を呼んで帰るという航平に、斎藤マネージャーが名乗り出てくれたのだ。
航平の車を斎藤が運転し、原が自分の車でついてきてくれている。

この時に初めて、睦美は数ヶ月後に勤めることになるカフェの原に会った。

今度上司になる人物に、荷物運びをさせるなんてと恐縮したものの。
止める間もないぐらいてきぱきと荷物を運んでくれる。

「すいません。原さん、運んで貰ってしまって」

「だから、原さん、じゃなくて、瑞希って呼んでって」

そんな名前でなんて呼べないし。
航平の視線も痛い。

「俺の奥さんも同じ職場なんだよ〜?ややこしいでしょ」

それはそうかもしれないけど。

「俺も、睦美ちゃんって、呼ぶし」

「それはちょっと」

航平からすかさず待ったがかかる。

「え〜、ダメ〜??」

背が航平並に高くがっちり鍛えた体型なのに、柔らかい物腰がなんだかアンバランスで不思議なカンジだ。
食事会で出てきた繊細な飾り付けのスイーツたちからも、全く想像がつかない。

「瑞希。お邪魔しないで、帰るよ」
「ちょ、リョウ、苦しい〜」

背のさほど高くない斎藤マネージャーのほうが上なんだろか。
原、あらため瑞希が着ているパーカーのフードを引っ張っり連れ帰る。

航平と睦美が駐車場まで送りに出た。

斎藤がエンジンをかけ、助手席に瑞希が乗り込む。
車が出かかって止まり、斎藤がウインドウを開けた。
何か言い忘れたらしい。

「何度も言ったと思うけど。明日はお休みして下さいね」

「え!?いや、出勤しますよ!」

睦美も、航平が明日も仕事だと聞いている。
そんなに今日は夜遅くにもなってないし。
そこまでお酒も飲んでないし。
十分出勤出来る。
何より、オープンしたてのGW、人手はいくらあってもいい筈だ。

「なに言ってんの。新婚さんだよ〜?」

瑞希も身を乗り出す。

「マネージャー命令ですから。休んでください」

厳しく航平にそう言ってから、睦美ににっこり微笑んだ。

「今日は取材も多くて疲れましたよね。たった1日ですけど、ゆっくり休んで下さいね」

「2人で仲良くね〜」

賑やかに2人が去っていった。
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