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ガーネット弐番館
第13章 花の名前
ふっと航平の胸が動いた気もするけど、睦美は目を閉じた。
航平が手を伸ばしてリモコンを操作したらしく、真っ暗になったのが分かる。
睦美は安心して、もう一度航平の首元に顔を擦り付ける。
くっついて眠る事にも慣れた。
「今度、一緒に大きな鏡を買おうか」
暗闇の中、航平を見上げる。
菫恋が四畳半に引っ越した為、菫恋専用の棚やタンスとかが欲しいね。とは話していて、今度の休みに家具を見に行くことになっている。
「鏡?」
確かに、自分の姿が映ると喜ぶようになったけど、菫恋にまだ鏡は早い気がする。
しかも、大きな、って。
「違うよ。この部屋に」
睦美が考えてることが分かった航平が、小さく笑っている。
「この部屋?」
四畳半にあったタンスと収納ケースやパイプハンガーなどを、入れ替わりでこの部屋に運んだ。
キチンとしたタンスかクローゼットを買って仕舞いなおしたい。
今は洗面所にしか鏡がないから、ついでに鏡があれば、確かに着替えに役立つかもしれない。
1人で納得していると、航平が堪らず笑い出す。
「何よ?」
「んー。きっと違うこと考えてるだろうなと思って」
だから何なの。
航平の指が、乱れた睦美の髪を撫で耳に掛ける。
「俺は、睦美の顔が見たい」
...はぁ。
それと鏡の何が関係するんだ。
「後ろから突いてる時の顔、見てみたい」
!!
目が慣れてきたのか、暗闇の中でも航平の目がキラリと光った。
ほんっとこの男は、冗談なのか本気なのかが未だに分からない。
髪を撫で続けながら、お得意の「ん?」って顔をしてる。
「もう、何言って...」
航平の手に手を伸ばして遮ろうとするも、指が絡まってきた。
「冗談じゃないよ。本気」
指に航平の唇が触れる。
「鏡越しでも良いから、睦美が激しく乱れてる所が見たい」
「...っ、そんな。別に。変わらないよ」
恥ずかしくて顔を背けようとするのに、航平に手を握られていてスムーズにいかない。
それでも体の向きを変えると、追いかけるように航平が背中に抱きついてきた。
「声、違うよ。後ろからシてる時とは」
「嘘!」
「ほんと」
後ろからのほうが、見られてる感がなくて乱れやすいから好きだったけど。
別に今は...。
「だから鏡を」
「買いません」
被せるように、キッパリ言い放つ。
航平が手を伸ばしてリモコンを操作したらしく、真っ暗になったのが分かる。
睦美は安心して、もう一度航平の首元に顔を擦り付ける。
くっついて眠る事にも慣れた。
「今度、一緒に大きな鏡を買おうか」
暗闇の中、航平を見上げる。
菫恋が四畳半に引っ越した為、菫恋専用の棚やタンスとかが欲しいね。とは話していて、今度の休みに家具を見に行くことになっている。
「鏡?」
確かに、自分の姿が映ると喜ぶようになったけど、菫恋にまだ鏡は早い気がする。
しかも、大きな、って。
「違うよ。この部屋に」
睦美が考えてることが分かった航平が、小さく笑っている。
「この部屋?」
四畳半にあったタンスと収納ケースやパイプハンガーなどを、入れ替わりでこの部屋に運んだ。
キチンとしたタンスかクローゼットを買って仕舞いなおしたい。
今は洗面所にしか鏡がないから、ついでに鏡があれば、確かに着替えに役立つかもしれない。
1人で納得していると、航平が堪らず笑い出す。
「何よ?」
「んー。きっと違うこと考えてるだろうなと思って」
だから何なの。
航平の指が、乱れた睦美の髪を撫で耳に掛ける。
「俺は、睦美の顔が見たい」
...はぁ。
それと鏡の何が関係するんだ。
「後ろから突いてる時の顔、見てみたい」
!!
目が慣れてきたのか、暗闇の中でも航平の目がキラリと光った。
ほんっとこの男は、冗談なのか本気なのかが未だに分からない。
髪を撫で続けながら、お得意の「ん?」って顔をしてる。
「もう、何言って...」
航平の手に手を伸ばして遮ろうとするも、指が絡まってきた。
「冗談じゃないよ。本気」
指に航平の唇が触れる。
「鏡越しでも良いから、睦美が激しく乱れてる所が見たい」
「...っ、そんな。別に。変わらないよ」
恥ずかしくて顔を背けようとするのに、航平に手を握られていてスムーズにいかない。
それでも体の向きを変えると、追いかけるように航平が背中に抱きついてきた。
「声、違うよ。後ろからシてる時とは」
「嘘!」
「ほんと」
後ろからのほうが、見られてる感がなくて乱れやすいから好きだったけど。
別に今は...。
「だから鏡を」
「買いません」
被せるように、キッパリ言い放つ。