この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ガーネット弐番館
第13章 花の名前
ふっと航平の胸が動いた気もするけど、睦美は目を閉じた。

航平が手を伸ばしてリモコンを操作したらしく、真っ暗になったのが分かる。

睦美は安心して、もう一度航平の首元に顔を擦り付ける。

くっついて眠る事にも慣れた。

「今度、一緒に大きな鏡を買おうか」

暗闇の中、航平を見上げる。

菫恋が四畳半に引っ越した為、菫恋専用の棚やタンスとかが欲しいね。とは話していて、今度の休みに家具を見に行くことになっている。

「鏡?」

確かに、自分の姿が映ると喜ぶようになったけど、菫恋にまだ鏡は早い気がする。
しかも、大きな、って。

「違うよ。この部屋に」

睦美が考えてることが分かった航平が、小さく笑っている。

「この部屋?」

四畳半にあったタンスと収納ケースやパイプハンガーなどを、入れ替わりでこの部屋に運んだ。
キチンとしたタンスかクローゼットを買って仕舞いなおしたい。
今は洗面所にしか鏡がないから、ついでに鏡があれば、確かに着替えに役立つかもしれない。

1人で納得していると、航平が堪らず笑い出す。

「何よ?」

「んー。きっと違うこと考えてるだろうなと思って」

だから何なの。

航平の指が、乱れた睦美の髪を撫で耳に掛ける。

「俺は、睦美の顔が見たい」

...はぁ。

それと鏡の何が関係するんだ。

「後ろから突いてる時の顔、見てみたい」

!!

目が慣れてきたのか、暗闇の中でも航平の目がキラリと光った。

ほんっとこの男は、冗談なのか本気なのかが未だに分からない。

髪を撫で続けながら、お得意の「ん?」って顔をしてる。

「もう、何言って...」

航平の手に手を伸ばして遮ろうとするも、指が絡まってきた。

「冗談じゃないよ。本気」

指に航平の唇が触れる。

「鏡越しでも良いから、睦美が激しく乱れてる所が見たい」

「...っ、そんな。別に。変わらないよ」

恥ずかしくて顔を背けようとするのに、航平に手を握られていてスムーズにいかない。

それでも体の向きを変えると、追いかけるように航平が背中に抱きついてきた。

「声、違うよ。後ろからシてる時とは」

「嘘!」

「ほんと」

後ろからのほうが、見られてる感がなくて乱れやすいから好きだったけど。

別に今は...。

「だから鏡を」

「買いません」

被せるように、キッパリ言い放つ。
/154ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ