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第6章 ルール

航平の指が、胸の中に沈んだ睦美の頭をゆっくり撫でる。

静寂が、余計に睦美の胸の鼓動を早める。

睦美は自分から顔を上げ、航平を見上げた。

案の定、お得意の、ん？て顔がある。

だけど、この顔は嫌じゃない。

手を伸ばして、睦美から唇を近づけた。

柔らかく何度も触れて、航平も返してくる。

狭い布団の中、角度を変えるようにどちらもが動き、次第に舌を絡める。

相手の体の上を動き回っていた手が、自分の体や相手の体に伸びて、徐々に着ているものを脱ぎ去ってゆく。

肌に触れたい、触れられたい。

はやる睦美を、航平がわざと遅らせているのが分かる。

航平の指が肌の上を滑る度に、息があがって、体が欲してうねる。

「...っはぁ」

やっと残すは下着だけとなった。

体全体で触れ合う肌が気持ちよくて、だけどもっと触れられたい。

絡めた舌を離すと、航平が時間を掛けて肌の上にキスを落とし、指を沿わせるようになぞりながら下へとおりて行く。

「んっ...」

ショーツにやっと手がかかる。

頭を上げて航平のほうを見ると、こちらを見上げていた。

「ん？」

ん、じゃないし。

早く脱がせて欲しいのに、動きが止まってしまった。

「やだ...」

その言葉を待っていたかのように、うねる睦美の体から最後の１枚を取り去った。

脱がせた指が、脚を持ち上げながら上がってくる。

「...っ」

広げた太ももの内側を舐められただけで、体がびくりと動いてしまう。

舌が徐々に移動してゆく。

なんとか顔を動かして航平に目をやると、視線を感じたのかこちらを見上げてきた。

視線を絡めたまま、航平の顔がその場所に沈んだ。

「...んっ」

優しく舌が触れて、つつかれる。

舌を広げて舐めては、そっと吸われる。

「あぁ...」

いつの間にか腰ががっつり固定され、音を立てて舐め回される。

いやらしい音が睦美の耳にも聞こえてきた。

睦美の反応を見ながら、航平が攻め方を変えてくる。

その事も嬉しくて、体が反応し、今にも果てに飛ばされそうだ。

「っ、だめっ、...今、それはっ」

唾液と愛液に濡れた割れ目に指が宛てがわれて、睦美の静止の前にするりと飲み込んだ。

同時に刺激され、睦美は体を震わせる。

「やっ...イっ、くっ...」

大きく上体がバウンドして、睦美は意識を飛ばした。