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蜜な時間はあなたと共に
第3章 復活ライブ
殴られると思って目を閉じると、痛みが無く、柔らかく抱き締められていた…
「あの、ミナトさん…どうしたんすか?」
「ハル、おかえり。皆お前が帰ってくんの待ってたぞ」
「……」
いつの間にか、俺らの周りにスタッフさんが集まって、笑顔で拍手をしてくれて、口々に「おかえり」と言ってくれた。
皆の笑顔と、ファンの皆と同じように待ってくれてたんだと思うと、また涙が溢れてきた…
「はい、ありがとうございます…」
「ちょ、ハル泣いてんの?らしくねぇな…」
「嬉しいんすよ。皆待ってくれてたんやって思ったら…」
「よっしゃ!なら今日は打ち上げでお前をいっぱい泣かせてやる!覚悟しとけよ」
皆駆け寄ってきて、俺を揉みくちゃにしながらも持ち上げてくれて、胴上げをしてくれた。
「うお、ちょっと、嬉しいけど、怖いんやけど…」
その後、バンド仲間に復帰のお祝いを沢山してもらったが、なかなか1人になるタイミングが取れなくて、茜さんに連絡が取れずに1日を終えてしまった。
打ち上げを終えて、帰りの車内で連絡を取ろうと思ってたのに……
「すーすー…」
涼「ハルめ、気持ち良さそうに寝てるわ…」
義「そりゃ、肩の荷が下りたんやから、気持ちも楽になったんやろうな」
光「でも、ここからがまたスタートやからな。皆気合い入れていけよ」
涼「それハルも起きてる時に言うて?」