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蜜な時間はあなたと共に
第5章 不穏な再会と湯けむりに濡れる彼の愛

キョトンとした顔で、私と修二さんの顔を交互に見る。
春人に変な誤解を与える前に、素早く立ち上がって春人の腕を掴んで元彼と距離を取った。
「茜さん、さっきの人は…」
「取引先の人なの。まさかここで会うとは思ってなかったけど…」
「ふーん」
深く追求されなくて良かった…
部屋に戻ると、春人は先程買ったお酒やおつまみをテーブルに広げた。
「いっぱい買ったんだね」
「えへへ、旅行やから奮発しちゃった。飲み切れやん分は持って帰って飲もう」
色々してもらってるのに、私は春人にきちんと返してないな…
それに、元彼の事が春人にバレたら嫌な思いをさせちゃうだろうし…
「茜さんどうしたん?」
「ごめんね、お酒買ってもらって…泊まる旅館だって、偶然取ったとは言え高いだろうし…」
「そんな顔しやんといて……ポリープが出来て休んでる間、茜さんにはいっぱい迷惑掛けたし、寂しい思いもいっぱいさせたやん?今回の旅行はお詫びとお礼やから、茜さんは気にしやんといて」

