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第5章 元カレとの再会

憧れに近い好きという気持ちを寄せていた我妻とのセックスは凛々子を肉体的には満足させた。

しかし我妻はあくまで凛々子が新製品の開発に手伝ってくれたと受け止めている様子だった。
凛々子には我妻の方に恋愛感情というものは感じられず、肝心な精神的満足は得られなかった。

それがモヤモヤとした感情としていつまでも凛々子の心に残った。
セックスはしたいがそれは肉体的な快楽のためだけではない、と凛々子は改めて実感した。


休みの日は朝起きてからすぐにキスをして、じゃれあいながら身体を弄りあってそのままセックスをしてしまうような恋人が欲しかった。

夜は泣ける恋愛映画を見て、感動が心や身体から抜けないうちに裸で抱き合って全てを求めあうようなセックスが出来る恋人だ。

我妻とセックスをしてしまったために、その欲望はよけいに強くなってしまった。

そんなときに凛々子はコンパに誘われた。
いつもは断るコンパの誘いだったが、こんな不安定な精神状態だったから凛々子は珍しく誘いを受け入れた。