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第6章 凛々子のきもち

一方リビングのソファーに座る神崎は苦笑いを浮かべていた。

二つの選択肢を説明したあと、凛々子に指摘された三つ目の選択肢。
それは神崎の裏をつく発想だった。

目を閉じて凛々子がどちらの部屋にいくか、それともこのマンションを出ていくのかに思考を走らせた。
凛々子の性癖なら間違いなくＳＭルームを選ぶと読んでいる。
しかし今の凛々子はナーバスになっていると感じていた。

何があったのか神崎にはわからなかったが、ナーバスになっていることは間違いないとわかった。

ナーバスな凛々子が果たしてＳＭルームを選ぶか？
普通に愛されたいという気持ちが募ってベッドルームに行くのではないか？

じっと目を閉じ、何パターンもの状況を想定する。

もちろんＳＭルームの監視カメラなどは使わない。
使おうにもカバーを被せているから使えないことは神崎が一番理解していた。

このゲームをするからには監視カメラは使えないことを凛々子にも知らせないといけないため、神崎が自ら昨日蓋を閉めたからだ。

監視されてるかもしれないなどという妄想はこのゲームをもっとも白けさせるものだ。